留学生のクレジットカード作り方ガイド|審査なしで作れるカードも紹介

なぜアメリカでクレジットカードが必要なのか
アメリカは「クレジットカード社会」です。 カードがないと以下のような不便が生じます:
- ホテルやレンタカーの予約ができない(デビットカードでは高額デポジット要求)
- オンラインショッピングが制限される
- 緊急時の支払い手段がない
- ポイントやキャッシュバックの恩恵を受けられない
- 将来のローン審査に必要なクレジットヒストリーが構築できない
クレジットヒストリーとは
「Credit History(クレヒス)」とは、クレジットカードやローンの使用・返済履歴のこと。 アメリカでは車の購入、アパート契約、携帯契約など、 あらゆる場面でクレヒスが審査されます。 留学中から良好なクレヒスを構築することが、将来のアメリカ生活に大きく役立ちます。
留学生がカードを作る3つの方法
方法1: Secured Credit Card(デポジット型クレジットカード)
最もおすすめで確実な方法。デポジット(保証金)を預けることで、審査なしで発行されます。
仕組み:
- $200〜500のデポジットを銀行に預ける
- デポジット額がクレジット限度額になる
- 通常のクレジットカードと同様に使用・返済
- 6〜12ヶ月の良好な使用履歴で通常カードへアップグレード
- アップグレード時にデポジットは返金される
おすすめカード:
- Discover it Secured: キャッシュバック付き、年会費無料
- Capital One Platinum Secured: $49〜$200のデポジットで開始可能
- Citi Secured Mastercard: 大手銀行の安心感
方法2: Student Credit Card(学生向けクレジットカード)
一部の銀行は留学生向けのStudent Credit Cardを提供しています。 クレヒスがなくても、学生であることを証明すれば審査に通る可能性があります。
申請条件:
- フルタイムの学生であること
- SSN(Social Security Number)またはITIN
- アメリカの住所
- 一定の収入(アルバイト等)
おすすめカード:
- Discover it Student Chrome: 2%ガソリン・レストランキャッシュバック
- Bank of America Student Cash Rewards: 3%カテゴリーキャッシュバック
- Journey Student Rewards: Capital One提供、1%キャッシュバック
方法3: International Student Credit Card
一部の銀行が提供する、留学生専用のクレジットカード。 SSNがなくても申請できる場合があります。 ただし、審査が厳しい、または高い年会費がかかることが多いです。
クレジットカード申請の手順
ステップ1: 必要書類を準備
- パスポート
- I-20(学生ビザの証明)
- SSN(取得済みの場合)
- アメリカの住所証明(銀行ステートメント、光熱費請求書など)
- 在学証明書
- 収入証明(アルバイトの給与明細など)
ステップ2: 銀行を選ぶ
自分が口座を持っている銀行から申し込むのが最も簡単です。 主要銀行のクレジットカードオプション:
- Bank of America: 留学生に比較的寛容
- Chase: 厳しい審査だがリワードが充実
- Citi: 国際的な展開、留学生サポートあり
- Discover: 留学生向けカード、カスタマーサービスが良い
- Capital One: Secured Cardの選択肢が豊富
ステップ3: オンライン申請
ほとんどの銀行はオンラインで申請可能です。 必要情報を入力し、書類をアップロード。 審査結果は即日〜2週間程度で通知されます。 否認された場合も、その理由が記載された手紙が届くので、 改善点を確認して再申請できます。
ステップ4: カード受取と有効化
承認されると7〜10日でカードが郵送されます。 受け取ったら電話またはオンラインで有効化(Activation)を行います。 PINコード(暗証番号)の設定も忘れずに。
審査に落ちた場合
焦らず、まずSecured Credit Cardから始めましょう。 6ヶ月の良好な使用履歴があれば、通常のカードへのアップグレードや 別のカードへの申請が承認されやすくなります。 短期間に複数申請すると信用スコアに悪影響があるため、 3〜6ヶ月は間隔を空けることが重要です。
クレジットヒストリーを構築するコツ
1. 毎月必ず全額支払う
残高を翌月に繰り越す(リボ払い)と高額な利息がかかります。 必ず期日までに全額支払いましょう。 これが良好なクレヒスを構築する最重要ポイントです。
2. 利用額は限度額の30%以下に抑える
「Credit Utilization(利用率)」は信用スコアに大きく影響します。 例えば限度額が$500なら、月の利用額は$150以下に抑えるのが理想です。
3. 支払い期日を厳守
支払い遅延は信用スコアに最も悪影響を及ぼします。 自動引き落とし(Auto-Pay)を設定して、支払い忘れを防ぎましょう。
4. 定期的に利用する
全く使わないとクレヒスが構築されません。 月に1回は小額でも使用し、しっかり返済することで、 着実にクレジットスコアを向上させられます。
5. 信用スコアを定期的にチェック
Credit Karmaなどの無料サービスで自分のスコアを確認しましょう。 スコアは300〜850の範囲で評価され、 670以上が「Good」、740以上が「Very Good」とされます。
クレジットカード使用時の注意点
詐欺・不正利用に注意
定期的にステートメントを確認し、身に覚えのない請求があればすぐに銀行に連絡。 多くの場合、不正利用の被害は補償されます。 カード情報は他人に教えない、怪しいサイトでは使わないなど、基本的な注意を怠らないようにしましょう。
キャッシング・ATM手数料
クレジットカードでの現金引き出し(Cash Advance)は、 高額な手数料と利息がかかるため避けましょう。 現金が必要な場合はデビットカードを使用するのが賢明です。
為替手数料
海外(日本)での使用時には為替手数料(通常3%)がかかります。 一部のカードは海外利用手数料無料のものもあるので、 頻繁に日本と行き来する場合は確認しましょう。
おすすめクレジットカード比較表
| カード名 | タイプ | 年会費 | 特典 |
|---|---|---|---|
| Discover it Secured | Secured | $0 | 2%キャッシュバック |
| Capital One Platinum Secured | Secured | $0 | 低デポジット |
| Discover it Student Chrome | Student | $0 | 2%ガソリン・レストラン |
| Bank of America Student Cash | Student | $0 | 3%カテゴリー選択 |
まとめ:計画的に使ってクレヒスを構築
留学生でもクレジットカードは取得可能です。 Secured Credit Cardから始めれば、ほぼ確実に発行されます。
大切なのは、カードを手に入れることではなく、 責任を持って使用し、良好なクレジットヒストリーを構築すること。 これは将来のアメリカでの生活・キャリアに大きく役立ちます。