Social Security Number(SSN)取得ガイド|留学生が知るべき全て

Social Security Numberとは
Social Security Number(SSN)は、アメリカにおける社会保障番号で、 9桁の固有の番号(例: 123-45-6789)です。 元々は年金制度のために導入されましたが、 現在は個人を識別する重要な番号として様々な場面で使用されます。
SSNが必要になる主な場面
- 就労(アルバイト、インターン、OPT等)
- 銀行口座の開設
- クレジットカードの申請
- クレジットヒストリーの構築
- 運転免許証の取得(州により異なる)
- アパートの賃貸契約
- 携帯電話の契約
- 確定申告
SSNの重要性
SSNはアメリカ社会における「個人識別番号」として機能します。 これがないと、多くのサービスや取引が制限されるため、 就労許可がある留学生は早めに取得することを強くおすすめします。
留学生がSSNを取得できる条件
F-1ビザの留学生がSSNを取得するには、「合法的な就労許可がある」ことが絶対条件です。
SSN取得が可能なケース
- On-Campus Employment: キャンパス内での就労が決まった場合
- CPT (Curricular Practical Training): 学校から承認を受けたインターンシップ等
- OPT (Optional Practical Training): 卒業後の就労許可
- Economic Hardship: 経済的困難による特別就労許可
重要な注意点
就労許可がない状態でSSNを取得することはできません。 「SSNがあれば就職できる」のではなく、 「就職が決まったからSSNが取得できる」という順序です。 まずはキャンパス内の仕事を見つけるか、CPT/OPTの承認を得ることが先決です。
SSN申請の手順(ステップバイステップ)
ステップ1: 就労許可の確保
キャンパス内のアルバイトを見つける、またはCPT/OPTの承認を学校から受けます。 雇用主から正式な雇用証明書(Employment Verification Letter)を発行してもらいましょう。
ステップ2: 必要書類の準備
以下の書類を揃えます:
- Form SS-5: SSN申請書(Social Security Officeで入手、またはオンラインでダウンロード)
- パスポート: 原本(コピー不可)
- I-20: 学校から発行された在留資格証明書の原本
- I-94: 入国記録(オンラインで印刷可能)
- 雇用証明書: 雇用主からのレター(勤務先、ポジション、開始日を明記)
- 学校からのレター: International Student Officeが発行する、就労資格を証明する書類
雇用証明書に必要な情報:
- 雇用主の名前と住所
- 職種・ポジション
- 雇用開始日
- 勤務時間(週何時間)
- 雇用主の署名と連絡先
ステップ3: Social Security Officeへ訪問
最寄りのSocial Security Officeを訪問します。 予約は不要ですが、朝一番または平日午後が比較的空いています。
オフィスの探し方:
- Social Security AdministrationのウェブサイトでOffice Locatorを使用
- 住所を入力すると最寄りのオフィスと営業時間が表示される
- 一部のオフィスは混雑するため、時間に余裕を持って訪問
ステップ4: 申請書の提出と面談
窓口で書類を提出し、係員との簡単な面談を行います。 通常10〜15分程度で完了します。
よく聞かれる質問:
- アメリカでの住所
- 両親の名前(フルネーム)
- 生年月日と出生地
- 電話番号とメールアドレス
- 就労先の情報
ステップ5: SSNカードの受け取り
申請から通常7〜14日で、SSNカードが登録住所に郵送されます。 受け取ったら、番号を安全な場所にメモし、カード自体は大切に保管しましょう。 カードを持ち歩く必要はありません。
SSNカードの取り扱い注意
SSNは個人情報として非常に重要です。 カードは持ち歩かず、自宅の安全な場所に保管してください。 番号を他人に教えることは避け、必要な場合のみ提供しましょう。 身分証明が必要な場面では、運転免許証やパスポートを使用します。
SSN申請でよくある問題と対処法
問題1: 書類不備で申請が却下される
対処法:事前に学校のInternational Student Officeに相談し、 必要書類を確認してもらいましょう。 特に雇用証明書と学校からのレターの内容が重要です。
問題2: SSNカードが届かない
対処法:3週間経っても届かない場合は、Social Security Officeに電話(1-800-772-1213)で問い合わせ。 住所に誤りがあった可能性もあるため、引っ越した場合は必ず住所変更を届け出ましょう。
問題3: 就労許可がないのにSSNが必要
対処法:SSNの代わりにITIN(Individual Taxpayer Identification Number)を取得できる場合があります。 ただし、ITINは主に税務申告用で、SSNほど広範囲には使えません。 可能であれば、キャンパス内のアルバイトを見つけてSSNを取得することをおすすめします。
SSN取得後にやるべきこと
1. 番号を安全に記録
- パスワード管理アプリに保存
- 紙にメモして自宅の金庫に保管
- 家族にも共有(緊急時のため)
2. 必要な場所で登録
- 雇用主に番号を報告(W-4フォーム記入)
- 銀行口座にSSNを追加
- 学校の記録を更新
3. クレジットヒストリーの構築開始
SSN取得後、Secured Credit Cardなどを申請して、 良好なクレジットヒストリーを構築し始めましょう。 将来のローン審査や住居契約に役立ちます。
SSNに関するよくある誤解
誤解1: SSNは身分証明書として使える
正解:SSNカードには写真がなく、身分証明書としては使えません。 身分証明には、運転免許証、パスポート、State IDを使用します。
誤解2: SSNを持っていれば誰でも働ける
正解:SSNは就労許可そのものではありません。 F-1ビザ保持者は、キャンパス内就労やCPT/OPTなど、 許可された範囲内でのみ働くことができます。
誤解3: SSNは更新が必要
正解:SSNは一度発行されたら生涯有効で、更新の必要はありません。 ただし、名前や市民権ステータスが変わった場合は、更新手続きが必要です。
セキュリティとプライバシー保護
SSN盗難のリスク
SSNが盗まれると、なりすまし犯罪(Identity Theft)のリスクがあります。 以下の対策を徹底しましょう:
- SSNカードは持ち歩かない
- 番号を電話やメールで伝えない
- 怪しいウェブサイトで入力しない
- 定期的にクレジットレポートを確認
- 不審な請求があればすぐに報告
クレジットレポートの確認
年に1回、3つの主要信用機関(Equifax、Experian、TransUnion)から 無料でクレジットレポートを入手できます。 AnnualCreditReport.comで申請し、不正利用がないか確認しましょう。
まとめ:SSNは留学生活の重要な第一歩
SSNの取得は、アメリカでの生活基盤を築く重要なステップです。 就労許可があれば、比較的スムーズに取得できます。
番号を取得したら、適切に管理し、 クレジットヒストリーの構築など、将来に役立つ活用を始めましょう。 わからないことがあれば、学校のアドバイザーや私たちに相談してください。