TOEFL vs IELTS徹底比較|どちらを受けるべき?選び方のポイント
約10分
執筆: NewMe留学 編集部

TOEFLとIELTSの基本情報
TOEFL(Test of English as a Foreign Language)
- 運営:ETS(Educational Testing Service)
- 主な受験目的:アメリカ・カナダの大学進学
- 試験形式:コンピューター形式(iBT)
- 試験時間:約3時間
- スコア範囲:0〜120点
- 受験料:約$245(約36,000円)
IELTS(International English Language Testing System)
- 運営:ブリティッシュ・カウンシル、IDP、ケンブリッジ大学
- 主な受験目的:イギリス・オーストラリアの大学進学、移民申請
- 試験形式:紙ベース(Paper-based)またはコンピューター形式選択可
- 試験時間:約2時間45分
- スコア範囲:1.0〜9.0(バンドスコア)
- 受験料:約¥26,000
試験形式の詳細比較
| 項目 | TOEFL iBT | IELTS Academic |
|---|---|---|
| Reading | 54〜72分 3〜4パッセージ 30〜40問 | 60分 3パッセージ 40問 |
| Listening | 41〜57分 講義・会話 28〜39問 | 30分 4セクション 40問 |
| Speaking | 17分 4タスク コンピューター録音 | 11〜14分 3パート 面接官と対面 |
| Writing | 50分 2タスク タイピング | 60分 2タスク 手書きまたはタイピング |
各セクションの特徴と難易度
Reading(リーディング)
TOEFL
- 学術的な内容(科学、歴史、芸術など)
- 700語程度の長文
- 選択問題中心
- 画面で読むため目が疲れやすい
IELTS
- 学術的+日常的な内容
- 900語程度の長文
- 選択問題、記述、True/False/Not Givenなど多様
- 紙ベースで読みやすい
Listening(リスニング)
TOEFL
- 講義(5〜6分)と会話(3分)
- アメリカ英語が中心
- 音声を聞きながらメモ可能
- 音声は1回のみ再生
IELTS
- 日常会話から学術的な内容まで
- イギリス英語、オーストラリア英語も含む
- 音声を聞きながら解答可能
- 音声は1回のみ再生
Speaking(スピーキング)
TOEFL
- コンピューターに向かって話す
- 準備時間15〜30秒、解答時間45〜60秒
- 独立型と統合型(リスニング+スピーキング)
- 面接官がいないため緊張しにくい
IELTS
- 試験官と1対1の面接
- 自己紹介、カードトピック、ディスカッション
- 自然な会話形式
- 柔軟に対応できるが緊張しやすい
Writing(ライティング)
TOEFL
- タスク1: 統合型(読む+聞く+書く)150〜225語
- タスク2: 独立型エッセイ 300語以上
- タイピング必須
- 学術的なトピック
IELTS
- タスク1: グラフ・図表の説明 150語以上
- タスク2: エッセイ 250語以上
- 手書きまたはタイピング選択可
- 日常的+学術的トピック
どちらが簡単?
一般的に、リスニングとリーディングはTOEFLの方がやや難しく、 スピーキングはIELTSの方が難しいと感じる人が多いです。 ただし、これは個人の得意分野によって大きく変わります。 タイピングが得意ならTOEFL、対人コミュニケーションが得意ならIELTSが向いているかもしれません。
スコア換算表
| TOEFL iBT | IELTS | レベル |
|---|---|---|
| 118-120 | 9.0 | エキスパート |
| 110-117 | 8.0-8.5 | 非常に優秀 |
| 94-109 | 7.0-7.5 | 優秀 |
| 79-93 | 6.5 | 良好(多くの大学の基準) |
| 60-78 | 5.5-6.0 | 中級(コミュニティカレッジ) |
| 46-59 | 4.5-5.0 | 初中級 |
どちらを選ぶべき?選択基準
TOEFLを選ぶべき人
- アメリカ・カナダの大学を目指している
- タイピングが得意
- 学術的な英語に慣れている
- コンピューター操作に抵抗がない
- 面接官と話すのが苦手
- アメリカ英語の発音に慣れている
IELTSを選ぶべき人
- イギリス・オーストラリアの大学も視野に入れている
- 手書きの方が得意
- 日常的な英語も含めた幅広い内容が好き
- 対面での会話に自信がある
- 長時間のコンピューター作業が苦手
- 様々な英語のアクセントに慣れたい
迷ったら両方試してみる
どちらが自分に合っているか迷ったら、 公式の無料サンプルテストや模擬試験を両方受けてみることをおすすめします。 実際の試験形式を体験することで、自分に合った方が見えてきます。
各試験の学習戦略
TOEFL対策
- 公式教材: ETS公式ガイド、TOEFL iBT Complete Practice Test
- タイピング練習: 英文タイピングに慣れる
- アカデミックボキャブラリー: 学術用語を重点的に学習
- メモ取り: リスニング中のノートテイキングスキルを磨く
- 統合型タスク: 読む・聞く・話す/書くを組み合わせた練習
IELTS対策
- 公式教材: Cambridge IELTS過去問集
- 多様なアクセント: イギリス英語、オーストラリア英語に慣れる
- スピーキング面接: 友人や先生と模擬面接を繰り返す
- 図表の説明: グラフ、チャートの描写練習
- 時間管理: 各セクションの時間配分を体得
受験日程と結果発表
TOEFL
- 受験可能日:ほぼ毎週末(都市により異なる)
- 結果発表:試験日から約6日後にオンラインで確認可能
- 公式スコアレポート:試験日から約11日後に発送
- 再受験:最短3日後から可能
IELTS
- 受験可能日:月2〜4回(都市により異なる)
- 結果発表:試験日から13日後(ペーパー版)、3〜5日後(コンピューター版)
- 公式スコアレポート:同日にオンラインで確認可能
- 再受験:制限なし
費用対効果の比較
総合的な費用
- TOEFL: 受験料$245 + 教材費$50〜100 + スコア送付$20/校 = 約$300〜400
- IELTS: 受験料¥26,000 + 教材費¥5,000〜10,000 + スコア送付無料 = 約¥31,000〜36,000
大学の要求スコア例
| 学校タイプ | TOEFL目安 | IELTS目安 |
|---|---|---|
| トップ大学(Harvard等) | 100+ | 7.0+ |
| 州立大学 | 79-90 | 6.5 |
| コミュニティカレッジ | 60-70 | 5.5-6.0 |
| 語学学校(パスウェイ) | 45-60 | 4.5-5.5 |
まとめ:自分に合った試験を選ぼう
TOEFLとIELTS、どちらが優れているということはありません。 重要なのは、自分の学習スタイル、目標、得意分野に合った試験を選ぶことです。
志望校が両方を認めている場合は、 無料の模擬テストを試して、自分が高スコアを取りやすい方を選びましょう。 どちらを選んでも、継続的な学習と実践練習が成功の鍵です。